点話§高田ファウル~レフトスタンド~

関東に住まいする人間にとって、プロ野球中継といえばジャイアンツ
戦しかないという時代の何と長かったことか。

それしか中継がなければそれを見るしかなく、否応もなく選手の顔や
名前を覚えることになってしまった。長嶋や王を別格とすれば、V9
時代のメンバーで記憶に残っているのは高田繁である。

個人的には、あの当時では最も野球センス豊かなプレイヤーの一人で
はないかと思うのだが、攻守走三拍子揃った名選手だった。左翼手と
しての守備はもちろんだが、シャープな打撃も非凡なものがあったと
記憶している。

高田の打撃を象徴するのが、レフト側の内野席からその先に突き刺さ
る“高田ファウル”と呼ばれる鋭い打球である。

高田のリストが強いのか、バッティングのタイミングが微妙に早いの
か、素人にはわからないが、あのファウルの10本のうち2本でも3本
でもフェアのエリアに入れば打率はさらに上がったことだろうと想像
していた。

そういえば高田以来、あれほどのファウルの打球を見たという記憶が
ないのだが、それはバッティング技術が進歩したからということなの
だろうか。それにしても、彼のファウルボールのスピードは速くて、
多くの人間が怖い思いをしただろうし、不幸にして何人かは怪我した
かもしれない。

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