懐話§昭和三十年代~お地蔵様の縁日~

[承前]

通っていた小学校と中学校の間あたりに地蔵尊があって、毎月24日に
は縁日が催されていた。

小学校の放課後、10円か20円かそれくらいを持っては遊びにいってい
た。もちろん親や祖母からは“ちゃんとお地蔵様”にお参りしてから
と躾けられて、律儀にお参りした。それからが本番である。

さほど広くない境内だが、それでも縁日にお約束の屋台は各種取り揃
って店を出していた。おもちゃや綿菓子、お好み焼きの他に生活雑貨
の屋台もあって、それは地元の老人たちが集まってくるということも
あったからなのだ。

当時の小学生が買うものといえば本当に他愛のない物ばかりである。
水に浮かべたセルロイドの小船の後ろに樟脳の粒を挟むと水面を走っ
ていくのとか、空気鉄砲みたいなのは何度も買っては壊していたよう
な気がする。

それから好きだったのがハッカパイプ。ガキのくせに甘ったるい砂糖
入りよりは、より刺激の強いストレート系のハッカ粉を買っていた。
それを入れるパイプは、当時のアニメ『ポパイ』の主人公が加えてい
たのと似たようなタイプがお気に入りだったのである。
                            [続く]

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