懐話§昭和三十年代~スキー~

[承前]

暑い最中だが、涼しい話でもと思ってスキーの話などはいかがかな。

北関東の小さな街だが、空っ風は吹けども雪など降ることは年に一度
二度というところ。小学校からスキーを始めて、中学校になると同級
生3、4人と国鉄を利用してスキーに行っていた。

といっても1月から3月頃の間の日曜に数度くらいで、往復の交通費
とリフト券+αの小遣いをもらい、昼食のおにぎりをリュックに入れ
て、一番列車に乗り込むのだ。

行き先は上越線の清水トンネルをくぐった“国境”の先、中里スキー
場とか石打丸山スキー場といったあたりが多かった。一番の列車だと
現地に着くのは、およそ9時頃。まだまだ、一日リフト券を買っても
十分に元が取れたのだった。

上越名物のベタ雪の中で滑ったのである。まだまだカービングである
とか短いスキーをはいてなどという発想のない時代だから、190cm
くらいの長い板で滑っていたのだ。おかげでパラレルターンまでは、
なかなかたどり着かないままだったのである。

午前中にさんざん滑るから腹が減る。ゲレンデ食堂(ゲレ食)などで食
べる金銭的余裕などないから、味噌汁だけ買っておにぎりをパクつく
という省エネ食事でしのいでいた。

何だかんだ5時間も滑ったところで帰り列車の出発時刻が近づいてき
た。
                            [続く]

【去年の今日】呑話§旅行中のビール祭り[Ⅴ]ホフブロイ

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