麗話§カラヤンが指揮したオペラの実演

クラシックを聴き始めて40年余……という時間内に限定して、タイム
マシンがあったら行きたい現場という中の最たるものに、カラヤンが
指揮したオペラの実演がというのがある。

晩年近くの1984年だったかザルツブルクで『ばらの騎士』を振ったと
いうのがあって、思い切り――金と時間の――無理をすれば行けた可
能性が微かにあったのだが、行けなかったと嘆いても詮のないこと。

それこそ絶頂期ともいえる1960年代~70年代の実演である。聴けるの
であればウィーンでもスカラでもどこでもいい。

勝手に想像するのは“まさに王道”ともいえるような音楽が鳴り響い
ていただろうということで、ある時代のとても贅沢な体験であったこ
とは間違いない。

それに、今現在の自分であれば“カラヤン指揮するオペラ”を存分に
堪能できるとは思うが、20年も30年も前の自分には、まだまだオペラ
そのものを理解し楽しむ力などありはしなかったのだ。

だから1984年の『ばらの騎士』も、ウィーンフィルと奏でる豊麗なシ
ュトラウスの音楽にばかり耳を奪われて、それ以上の何かを掴めたか
といえば、それはできなかっただろうと簡単に想像できてしまう。

同様に、1976年バイロイト音楽祭におけるシェロ演出の『ニーベルン
グの指環』騒動も、その当時リアルで理解できたとは思えないのだ。

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