記話§オペラの録音セッション

今さらながら、CDが売れてないなどの話であるが、それはまじめに
由々しき事態である。そりゃあそうだと思うのは大手のCDショップ
の相次ぐ閉店を見れば明らかなのである。

オペラがライブ録音ばかりになったのは、そのあたりの予算の事情が
大きいのだろう。いまどき、指揮者と歌手、大編成のオーケストラを
合唱団を何日も拘束しての録音セッションなど、やりたくてもできな
いのが本当のところだと思うのだ。何とも世知辛い御時世というか。

そうなると愛好家は“温故知新”を始めてしまう。新しい録音を聴き
たい、この歌手、この指揮者でこの演目が聴きたいと思っても、まま
ならない。で、結局既発録音に手を出すという選択しかなかったりす
ることで、スパイラルに引きずりこまれてしまうのである。

この先、クラシックの録音はどうなっていくのだろうか。たぶんおそ
らく媒体横断的に一つのソースが拡散していくことだろう。

メジャーレーベルがなかなかオペラの録音に手を出さないのであれば
ということなのか、バイロイト音楽祭が盛んにDVDやCDを制作し
ている。去年はティーレマンの『指環』を蔵出しした。ワーグナー好
きは根強いからコンスタントな需要はあると思うのだが。そういえば
ザルツブルクのイースター音楽祭では、サポーターに対して限定非売
品のCDが特典として送られてくるらしい。

今が既にそうであるように、この先CDなども局地的発信という性格
が強くなっていくということだろうか。

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