救話§『メサイア』ロイヤル・オペラ

運良くエコノミー券が入手できたので、先週の土曜日にNHKホール
でロイヤル・オペラ特別演奏会の『メサイア』を聴いてきた。NHK
ホールとはずいぶんとごぶさただった……5年ぶりくらいかな。

この日演奏されたのはモーツァルト編曲版ということだった。楽器編
成は弦五部(12-10-8-6-4)にフルート、オーボエ、クラリネット、
ファゴット各2本、ホルン2、トランペット2、トロンボーン3、テ
ィンパニ、通奏低音としてチェンバロとポジティブオルガン。合唱は
60名ほど。指揮はアントニオ・パッパーノ。

さて、昨今の風潮はオペラハウスにも及んでいるようで、弦楽器はノ
ンビブラートで演奏されるが楽器はモダンという折衷様式とでもいえ
るかと思う。残念ながら会場が広過ぎて、3階席中段あたりからは効
果のほどを聴き取ることはできなかった。

合唱も軽めの音色でオーケストラに追随。きちんと各々の声部が聴き
分けられ、そこはさすがにうまいもんだと感心したのだ。

というところをまとめたパッパーノは、根っからのオペラ指揮者で、
見ていて笑い出したくなるほどの手数の多さで、オケへと合唱へと、
的確かつパワフルな指示を出し続けていた。

もちろん、後半の“ハレルヤ”や“アーメン”あたりのコーラスは、
パワーを出すこともいとわなかったが、全体の仕上がりは総じて軽め
といったところ。オーケストラもあっさり薄味という印象だが、全曲
2時間半を聴き通しても疲れずというのはありがたい。

『メサイア』の実演を聴いたのはこれで2度目。最初は10年以上前の
バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏会だった。

追記:チェンバロのあたりにコードが延びていたので、何かと思って
双眼鏡で見たら、チェンバロの真下に小型スピーカーが置かれていた
のだ。さすがに増幅していたということのようである。


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