酔話§壺中天酔歩~酒にまつわる漢詩~

酒にまつわる漢詩集などないかと探していたところ、大修館書店刊の
『壺中天酔歩』という一冊を見つけたので、そそくさと購入した。

できれば文庫版で軽快にというわがままだが、こういう本の存在は、
ぐうたら者にはありがたい。

項目は、古代『詩経』から始まって、お約束の陶淵明、李白、杜甫を
経て現代に近いところまで続くのである。

こういう本は、最初から読むという性格のものではなく、例えば李白
を、あるいは陶淵明をと気が向いた詩人のページを気まぐれに開いて
そこにある詩を楽しめばいいのだと思う。

高校時代、漢文の先生は教壇から一歩も離れることがなかったので、
悪ガキどもにしてみれば恰好の早弁タイムであった。おかげで返り点
くらいは何とかなっても、漢詩のルールなどまじめに覚えることもな
くここまできてしまった。悔やんでも悔やみきれないとはこのこと。

それがまあ、歳を経て酒など覚え、自分の中で何がしかが醸成された
ゆえか、こと酒に限っての漢詩など読んでみようかという気になって
きたのだ。きっかけは、あまりにも有名な李白のこの一篇である……

兩人對酌山花開

一盃一盃復一盃

我醉欲眠君且去

明朝有意抱琴來


……漢詩のリズムとかいったものには不案内で、とてもきちんと把握
しているとは思えないが、とりわけ第二節の“一盃一盃復一盃”とい
うあたりに、酒仙でもあった李白の酒への思いが込められているよう
で、それこそ日本酒を注ぎつつ“いっぱいいっぱいまたいっぱい”と
かつぶやくというわけなのだ。

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