古話§京都逍遥[1]イノダコーヒ本店

初めて京都に行ったのは大昔も大昔、高校の修学旅行の時のこと。そ
の後、大学時代には年に一度くらいは出かけていた。行きは東京駅を
23時過ぎに出る大垣鈍行を、帰りは銀河(寝台ではない)などを利用。

それで9時頃だったかに京都に到着すると、当時まだ走っていた市電
に乗って三条堺町のイノダコーヒ本店に飛び込むのだった。

高田渡が“三条へ行かなくちゃ♪”と歌っているのを聴いて、ミーハ
ー気分でいつか出かけようと思っていた頃、イノダはアングラ喫茶の
ような店ではと想像していた時期が長い。

実際に眼にしたイノダコーヒ本店は、京町家の外観を生かしたシック
な造り。そして中に入ったら入ったで、東京の喫茶店には存在しない
ゆったり感があって、うれしい想像違いをしていたのだった。

それでまあ一目で気に入って、それ以来通うことになったわけだが、
それはいかにも京都中心部にあって、問屋街の旦那とかがゆったりと
朝のコーヒーを飲んでいるという、そんな光景に伝統の一端を覗いた
ような気がしたのだ。

初めて入った時は、砂糖とミルク入りのコーヒーに戸惑ったりした。
コーヒー自体は昔懐かしいという味がして、それもまたよしと思った
のだ。その後、朝食としてコーヒーにロールパンサンド、サラダのセ
ットメニューを注文して楽しむようになったのである。
                            [続く]

付記:もうずいぶん以前に、京都のエントリーをまとめていたりする
が、重複は承知で稿を改めてみようと思ったのだ。


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