共話§待降節独墺旅[19]ドレスデン(二)

[承前]

ドレスデン3泊旅行の目的は、まずフラウエン教会詣、それから世界
最古と言われるクリスマスマーケット、ツヴィンガー宮殿内の美術館
でフェルメール、その他の絵を見る、そしてゼンパーオパー『魔笛』
の鑑賞であるが、まだオペラのチケットが取れていないという……。

課題は多々あれども、まずはクリスマスマーケットに行くのである。
我々が行った1998年は、数えて第564回目にあたったのだ。という
ことは15世紀前半から始まっているということになり、日本は応仁の
乱の直前だし、西洋においてはアメリカ大陸が発見されていないとい
う、そんな時から始まっているのである。

前置きが長くなったが、旧市街アルトマルクトの広場に向かう。市電
の通りを背に、広大な広場の左奥には聖十字架教会が聳える。そして
何十軒あるだろうかという屋台群には単純に感動する。

闇雲に歩き回っても意味がないので、まずはグリューワインの屋台に
行って熱いのを1杯。でかい寸胴で朝から煮ているからか、呑んでみ
るとアルコール分が抜けてホット葡萄ジュースではないかというくら
い。同居人が飲むのは、アルコールなしのまさにホットジュースだ。

グリューワインは陶器製のカップで出される。買う時にデポジットを
取られるので、カップは土産としてそのまま持ち帰ることができる。

マーケットでは何を買おうかと悩みつつ、お約束のシュトーレンを買
い、マッチ箱に入った木製のクリスマス飾りなどなどを求めた。

昼と夜の区別なく、クリスマスマーケットにはたくさんの人が集まっ
てきていて、移動遊園地で遊ぶ子供達の歓声が広場に響いていた。こ
れは楽しい。長く厳しい冬の塞ぎこみそうな気分を、少しでも和らげ
ようという、そんな知恵なのかもしれない。
                            [続く]

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