共話§待降節独墺旅[20]ドレスデン(三)

[承前]

ゼンパーオパーについては次回に回すことにして、その間に、ツヴィ
ンガー宮殿の国立美術館に出かけた。宮殿の重々しい扉を押し開けて
入場。展示スペースに上がる階段には既にしてカナレットが飾られて
いる。

目的は2枚あるフェルメール。それにしてもお恥ずかしいことに、ア
ウグスト強王が極秘指令を出してまで我が物にしたかったというラフ
ァエロの聖母子の存在を知らなかったのは大いなる迂闊である。

この美術館は、ベルリンやミュンヘンほどに巨大ではない。そこそこ
コンパクトなおかげで、美術館歩きが苦手な自分にとっては、そのこ
とがありがたかった。

そして巨大なラファエロよりは、フェルメールの『手紙を読む少女』
の繊細に惹かれたりもしたわけで……。その他に印象的だったのは、
カナレットが描いた一連のドレスデンの街の絵で、その時代の様子が
見事な写実のコレクションとなっているのだ

その後、何度かドレスデンを訪れる機会があったが、この美術館訪問
は気に入っているので、出かけるのはお約束である。

美術関係では、まだ仮住まいだった“緑の丸天井”にも行っている。
貴金属宝石をこれでもかと細工した膨大なコレクションに、最後はゲ
ップ状態で退散した。そういえば19世紀~20世紀の絵画コレクション
も見に行っているが既に記憶は薄れてしまっていて……。
                            [続く]

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