共話§待降節独墺旅[22]ドレスデン(五)

[承前]

ドレスデンを訪ねた第一の目的はフラウエン教会である。1945年2月
連合軍の大空襲によって灰燼に帰したドレスデン復興の象徴としての
存在である。

凍てついた雪空の下、工事用の覆いの中で再建が進んでいた。教会前
の広場には、爆撃で崩れた外壁のおびただしい破片が細長い小屋の中
にぎっしりと並んでいるのが見えた。

あの中から使えるもの使えないもの、その石材がどの場所にあったの
かを探索する膨大なジグソーパズルを淡々と続けているのである。

そんな建築現場の正面あたりにプレハブ造りのインフォメーションセ
ンターがある。そこでは現金による寄付を募ったり、様々な寄付金付
きのノベルティグッズが売られているのだ。我々もその中から腕時計
を買ってみた。文字盤の下部に、たぶん外壁と同じ素材の石がはめ込
まれている。

そんな寄付金付きグッズの多彩さは、もう少し日本も見習えばいいの
にとそういうことも考えたのだ。建物を出て、再建現場を見上げる。
覆いには、工事の進捗状況が原寸大のイラストになって掲げられてい
る。こういう見せ方もまたうまいなあと思った。

日にちは前後したが、これが我々のドレスデン初訪問ということであ
る。そして12月10日の朝、ホテルをチェックインして3泊のドレスデ
ン滞在が終わった。

これからベルリンに戻るのだが、ちょっと回り道をしてライプツィヒ
に途中下車というお話はまた次回に。
                            [続く]

《ドイツのトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック