酌話§酒と独りで向き合う之圖

一人で酒を呑むのは嫌いではない。ぐずぐず2時間とかにはならない
が、1時間から1時間半ほどをゆるゆると過ごすのは、まさに“自分
だけの時間”を過ごしているように思うのだ。

仕事行き帰りの電車往復などは、ただ単に荷物として運ばれるだけで
しかなく、そんな中の孤独など、喧しさにかき消されるだけである。
電車に乗っているのは50分足らずのものだが、その単調さをひたすら
耐えている自分がいる。……まあ、耐えるなどと大げさではあるが。

ともかくも家に帰りたくはあるが、仕事場からいきなり電車に乗ろう
という気分になれない時も少なからずあって、その救いを酒に求める
ということもあるのだ。

酒を呑むのが目的か、ワンクッションが目的か……はなはだ曖昧で、
いかにも都合のいい話だとは思うが、仕事と自宅という中間に一服の
緩衝材を差し挟むことで、それぞれのしがらみとは別の空間を構築し
たいという意図なのである。

そうであるがゆえにテーブル席には座りたくなく、だからカウンター
に席を取って酒だけと対峙するのだ。かくして仕事、酒、自宅という
黄金のトライアングルが成立するということだが、それじゃあ自宅で
呑むのは何よ?という突っ込みは、なしにしていただきたい。

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