共話§待降節独墺旅[30]美術史美術館へ

[承前]

美術館通いが苦手なので、4回目のウィーン訪問にしてやっと初めて
美術史美術館に行くことになった。ホテルから市電で3停留所目。

着いたところで、マリア・テレジア像を挟んで同じ建物が並んでいる
ことに気がつく。記憶というか知識というかでは、右が自然史博物館
で左が美術史美術館だったかと。で、左の建物に入ったら当たりで、
クリムトの壁画を見上げながらの入場。

冬の午前中のこととて館内に客はほとんどおらず、微妙に貸切り状態
での贅沢な絵画鑑賞の時間となった。相変わらず有名どころしか知ら
ないので、お目当てといってもブリューゲルにベラスケスといったあ
たり。

といったあたりを差し置いての目的は、今回の旅行で5点目になるは
ずのフェルメール『絵画芸術』なのである。それで、目指す場所に行
ってみると……あれれ、ない。そして“修復中”と書かれた断り書き
が・・・。

↓この絵に会えるのはいつのことだろうか・・・
画像

さすがに30数点とはいえ、欧米各地に点在するフェルメール全点制覇
をしようなどとはゆめゆめ思わないが、見られる可能性があるところ
くらいは見てやるという、そんな意志をいきなり挫くかのような……
こういうのは脱力ものではないか。

まあ、そうはいってもブリューゲルの巨大な絵画には圧倒されっぱな
しで、フェルメールの穴は十分に埋めてお釣りがきたくらいなのだ。

相変わらず手抜きの鑑賞を適当なところで切り上げて、館内のカフェ
へ。併設されているから当たり前といえば当たり前だが、なまじ街場
の喫茶店などすっ飛んでしまうような内装に、客は我々二人。

あまりの雰囲気に気圧されて、コーヒーを飲んでそそくさと退散し、
市役所前のクリスマスマーケットに向かったのである。
                            [続く]

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