詰話§五月大歌舞伎~こういうことも~

日曜日、新橋演舞場五月大歌舞伎昼の部に行ってきた。……のだが、
序幕・二幕目が終わった後、昼食休憩で帰ってしまった。

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『敵討天下茶屋聚』そのものがつまらないのか、最後まで観たわけで
ないので、感想らしきものをまとめようなどとは思わない。あくまで
最初を観ただけの印象だけを書いてみる。

げに芝居は生き物だと思ったのだ。幕が開いて30分というもの、悪巧
みが露見していく様子が延々と舞台上で繰り広げられたのだったが、
誰一人として芯になるような役者がいなかったのだ。段四郎もどこか
小ぢんまりとして精彩なく、何の起伏のない進行を見るのみなのだ。

その後、幸四郎が登場して二役を演じていくのだが、ここにおいても
筋がもたもたとするばかり。推理的な要素も含んでの仇討ちものであ
るにもかかわらず、冒頭の“つかみ”に失敗したと感じてしまっては
先々への興味を失ってしまうのも無理はなかった。

もちろん、我々が帰った後の芝居が大盛り上がりをみせたという可能
性も否定はしないが、序幕・二幕の平坦な様子が劇的に変わるなどと
は思えなかったのだ。

通し狂言が出る時は、できるだけ観るというのが我々の決まりだが、
中には“はずれ”というのもでてくるのだと思った。演舞場の昼の部
に関してだったら、我々は明治座花形歌舞伎夜の部のほうにに軍配を
上げることにしよう。

こういうこともあるのだ。

追記:早帰りした理由がもう一つ。同居人の左隣に座った男性客のマ
ナーがどうにも他人をまったく意識しない身も蓋もないもので、そん
な人間が隣にいて、おまけに芝居が・・・では精神衛生によくないと
いう判断もあってのことでもあった。


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