失話§ラ・プティット・バンド(2011.7.2)

自分の古楽修業不足を痛感した2時間だった。プログラムはオール・
バッハで、ブランデンブルク協奏曲2、6番、三重協奏曲、休憩を挟
んで5番と3番が演奏された。オペラシティ・コンサートホール。

1曲目の2番で眼が点になる。正直に書くなら何とも珍なるトランペ
ット独奏。モダン楽器のようにピストンもなく、唇のコントロールの
みであれだけの音程を作り出すことに感心はしたものの、残念ながら
最後まで冷や冷やしながら聴いていたというのが正直なところ。

6番のような弦楽器のアンサンブルになるとプティット・バンドらし
い音楽のおもしろさが顔を出すが、三重協奏曲や5番のようにトラヴ
ェルソが活躍するべき曲なのに、笛の音が聴こえてこない……ホール
が広過ぎるゆえであるにしても、そんなところに不満の種もくすぶっ
たりしたのだった。

というわけで、おもしろく聴いたのは前半の6番と後半の3番という
結果に終わってしまった。かなり欲求不満でホールを後にしたのだ。
一点だけだが、チェンバロのバンジャマン・アラールの演奏の切れが
記憶に残ったのである。

そういえば以前、紀尾井ホールだったかでバルトルド・クイケンのト
ラヴェルソを聴いた時にも音量不足で、他の楽器に埋もれてしまって
いたことを思い出した。

ラ・プティット・バンドの演奏がこういうものであるというのならば
しかたがない。自分とは行き方が違うということなのだろう。

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この記事へのコメント

Sonnenfleck
2011年07月05日 22:53
葛飾での公演を聴きましたが、その同行者と「オペラシティではきっと佳いところが聞こえないだろうなあ、残念だなあ」という話をしていたところでした。トラヴェルソはかなり音量控えめでしたしねえ。。

古楽を聴くのに向いているのは、天井が低く、反響音よりは直接音が聞こえやすく、何より演奏者から10m以上離れないような環境…やっぱり作曲されて消費されていた当時の「館」なんだろうなあとつくづく思っています。その意味ではどうか、今度は良い出会いをされますように。
HIDAMARI
2011年07月06日 14:41
本当に残念でした。聴き取れる人には聴き取れたようですが、耳も感受性も劣化している人間はオペラシティで古楽器を聴いてはいけません。

先年の紀尾井ですら大きいと感じてしまったのですから。ホール空間の大きさに応じて演奏スタイルが変化するのだということを改めて認識したということのようです。

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