懐話§昭和三十年代~羽田空港~

[承前]

東京オリンピックの翌年、5年生の日帰り修学旅行は東京だった。行
った場所は上野動物園と代々木のオリンピックプール、それに羽田空
港というもの。

まず上野動物園に向かい、動物を眺めつつ昼食。もちろんその当時に
パンダなどおらず、どちらかといえば気もそぞろな時間を過ごした。
一番楽しみだったのは羽田空港である。

というわけで、オリンピックを見据えて建設された首都高を活用して
上野から羽田までスムーズに向かった。何を言っても、あの大きさの
旅客機が離陸したり着陸する様子を、この眼で見たいという欲求には
勝てるものなどなかったのだ。

というわけで、首都高を走ったバスはそそくさと羽田空港に到着。我
々が入場したのはターミナルの見学者デッキである。当時のことだか
ら、せいぜいボーイング707とかいうあたりの大きさの飛行機でし
かなかったが、それでも巨大な機体が離陸したり着陸したりという光
景に、すっかり興奮したという記憶である。

デッキ見学の最後は、各クラスごとに滑走路をバックにしての記念撮
影だが、これは空港の写真屋が撮影してくれるのだが、出来上がって
きた集合写真を見ると、ごていねいにも我々の頭上に離陸して飛び立
った飛行機が合成されていたのだった。
                            [続く]

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