悼話§中村とうようさん(音楽評論家)

大雑把にロック、そしてエスニック音楽がフィールドの音楽評論家だ
った中村とうようは、クラシック音楽を常に批判し続けていた。

そんな彼の文章を初めて読んだのは1974年刊のユリイカで、ベートー
ヴェン特集の中でのこと。

まあ、要するに“支配者の音楽”としてのクラシックという見方で展
開された文章で、気持ちはわかるが身も蓋もないなあと思いながら読
んだのだった。もっとも、クラシック自体を聴き始めて間もない頃の
ことだったから、あっちとこっちととかいう比較をしながら聴いてい
たわけでもなく、その当時は文章を読解したとまでは言えなかった。

まあ、昔から音楽と思想や政治を絡めてどうこうするのは苦手だった
し、好きで聴いている音楽を“実はこういう事情で”とか言われても
野暮だなあと思うばかりで、そりゃあ歴史的に考えてみればそうなの
かもとは思うが、残念ながら共感するまでには至らないのだ。

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