季話§蒙霧升降~七十二候~立秋

立秋の末候“蒙霧升降(ふかききりまとう)”である。

東京とその近郊でこの時季、霧など発生するだろうかと思うのだが、
ちょっとピンと来てくれない七十二候で、何を書いたらいいのか困っ
ている。

2話前と話題が少しばかり重なってしまうのだが、尾瀬ヶ原の夕霧は
7月や8月でも、ほぼ毎日のように発生する。夕方17時過ぎた頃に、
下田代から至仏山の方向を見ていると、湿原の一角からちょっとした
ガスが生まれると、次の瞬間には西風に乗って、気がつくと尾瀬ヶ原
一面を覆いながら、下田代に迫ってくるのだ。

標高1400mほどの高原だから、下界から見れば山にかかった雲のよう
に見えるのだろうが、同じ目線から見れば霧である。そうして東進し
てくる霧が眼の前までやってきたのを凝視すると、本当に微細な水の
粒であることがわかる。

尾瀬ヶ原の霧は、そんな姿で山小屋の開け放した窓から部屋に入って
きたりするのだ。

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