懐話§昭和三十年代~ヘルスセンター~

[承前]

船橋っヘルスセンター、船橋っヘルスセンター♪

こんな元気な音頭風のコマーシャルソングで、ヘルスセンターという
存在が全盛だった昭和三十年代である。残念ながら一度も行ったこと
がなく詳しいことは知らないのだが、要するに大浴場と大広間の休憩
スペース、でステージがあってドサ回りの芝居だとか歌謡ショーを観
ながら食事をする……そんなところだろうか。

もちろん、子供のための遊園地もあったはずで、家族そろって楽しむ
というのが主眼だったのである。

そんな巨大ヘルスセンターに陰りが見えたのは東京オリンピック以降
のことではないだろうか。高度経済成長していく中で、そんなヘルス
センターを野暮ったいものとして捉える世代が台頭してきたことが大
きかっただろう。レジャーの多様化が始まったのだ

つまりは歌謡曲や演歌からグループサウンズやフォークソングへの移
行と期を一にしてのヘルスセンター斜陽だと想像してもおかしくない
と思われる。

船橋ヘルスセンター自体は1977年まで営業が続けられ、その後は巨大
ショッピングセンターに生まれ変わって今日に至っているのだ。

ところで、そんなヘルスセンターの末裔のようなものとして健康ラン
ドと呼ばれる存在が今でも営々と生きているのはおもしろい。ドサ回
りだけでなく、客自身がカラオケを歌えちゃうというのが大きな理由
の一つということもあるのだろうか。
                            [続く]

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