巴話§パリ管弦楽団~NHK音楽祭~[上]

パリ管弦楽団日本公演の初日らしい。指揮がパーヴォ・ヤルヴィ、シ
ューマンのピアノ協奏曲はダン・タイ・ソンの独奏。個人的にはシュ
ーマンがどう響くのかなというNHKホール3階席左上段に座った。

メシアン:忘れられたささげもの
シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54

ストラヴィンスキー:バレエ音楽『ペトルーシュカ』

一曲目のメシアンは1931年に作曲された三部構成で、十字架~罪~聖
餐(聖体)と名付けられた10分ちょっとの作品。静謐な十字架と聖餐に
挟まれた“罪”が、竜巻に巻き込まれて家も車も何でもかんでも飛ば
されてドシャメシャになるような音楽で、しかもそれがアレグロとか
プレストのようなテンポ設定という、ゲンダイオンガク的お約束音楽
でなかったことに驚いたりしていたのだ。

メシアンの実演を聴いたのは、20年近く前の若杉弘&都響の『峡谷か
ら星たちへ……』日本初演以来のこと。峡谷から……は難解に過ぎて
まったく太刀打ちできなかったが、それに比べれば最後まで弛緩する
ことなく聴き通せた。最後に続く微弱音はホール空間の静寂に溶け込
んで、個人的にはこの日一番の聴きものとなった。

パーヴォ・ヤルヴィはダイナミックレンジの幅の大きい指揮者で、去
年のドイツ・カンマーフィルでもそうだったが微弱な音をうまいこと
引き出す指揮者である。

……というところで字数が尽きてしまった。シューマン以降は次回。
                            [続く]

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