連話§ワタシの酒肴[60]山葵漬け

[承前]

小鉢にこんもりと……などは不要で、大さじ1杯でも小皿にあれば、
ありがたくなめなめしつつ酒を傾けられるという山葵漬けである。

何となく食べてみようかなと、デパ地下とかでうまそうな山葵漬けを
買って帰るのだが、50gほどの中身を最後まで食べきるということが
少ない。気がつくと食べそびれた山葵漬けが冷蔵庫の不良在庫として
隠れているのを見て後悔することになるのだ。

残るくらいならと温かいご飯にまぶしてみるのだが、これまたさほど
消費できるわけでもない。そうして不良在庫になった山葵漬けだが、
買ったその日の辛味は影も形もなく、単なる酒粕と青物の茎の和え物
でしかないという末路なのである。
                            [続く]

《酒肴のトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック