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zoom RSS 墨話§バイロイト騒動之記〜開幕直前〜

<<   作成日時 : 2012/07/24 00:00   >>

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7月25日、バイロイト音楽祭の開幕を目前にした21日になって、今年
新演出上演の『さまよえるオランダ人』でタイトルロールを歌うエフ
ゲニ・ニキーチンが降板するという唐突な発表が行なわれた。

あまりにも突然な降板の理由は、彼が若い頃に彫った刺青のモチーフ
がナチスのハーケンクロイツであったからということで、7月20日に
ドイツZDFが放送したインタビュー中の映像に見ることができる。

件の刺青は現在、別のモチーフによって上書きされているが、戦後に
非ナチ化を必死になって推し進めてきた音楽祭当局としては、それが
過去のものであっても容認することはできなかったと思われるのだ。

仮に、無理矢理に押し切って舞台にのせたとなったら、日本人には想
像もできないような非難が音楽祭に向かって集中するのは火を見るよ
り明らかだろう。あれから70年近い時が経っても、ドイツとその内外
におけるナチの問題は、我々日本人が考えるよりもはるかにデリケー
トなもので、実力があるから出演させるべきだと軽々に主張すること
などはできないのである。

ロックだけを歌うのであれば、タトゥーが問題になることはないだろ
うが、様々な要素が複合して成立するオペラのようなステージに立つ
人間にとってあれほどに目立つタトゥーはさすがに……という気がす
る。ある意味“サラ”な外見が必要なのではと思うのだ。

例えば歌舞伎役者が彫り物をしているなどと聞いたことはない。江戸
の鳶職のような芝居では、彫り物が描かれた薄い襦袢を着用すること
で代用させたりと、自分の肉体に“加工”するということはしない。

それにしてもエフゲニ・ニキーチン……去年バイエルンの『ローエン
グリン』と今年の新国『さまよえるオランダ人』での実演で実力のほ
どを聞いているだけに、何とももったいないことよと思うのである。

ちなみにオランダ人のタイトルロールは、アンダースタディを務めて
いた韓国出身のサミュエル・ユンが歌うとアナウンスがあった。
                            [続く]

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