杓話§新宿地下通路の使われない階段

京王新線の調布方向一番端の階段を上がって改札口を出たすぐ先に、
東京都庁へと伸びる地下通路がある。用事があって都庁に赴く時は、
地上に出なくても済むこのルートを愛用している。所要は数分程度。

その通路の途中に、一か所だけ通路と地上の間の配管か何かの関係で
階段を下って少し歩き、再び階段を上がるという変な“関所”があっ
たりするのだ。

その階段の横には、少しだけ傾斜のある通路が通っている。天井が間
近に迫っていてやや窮屈な感じはするが、ほとんど100%の通行人
は、階段など上り下りなどせず、そっちの通路ばかりを使っている。

幅にして三分の二ほどを占める階段がまったく使われないというのは
何という無駄な構造物だろうかと、横目に見ながら毎度呆れ返ってい
るのだ。

意識して運動をするとか、自分に負荷を課すとか、そういう人でもな
い限り、人間という生き物はわざわざ無用な階段の上り下りなどする
はずがないということを、あの通路を設計した人間は理解しようとは
せず、単に機械的な流れで階段にしただけだろう。

幸いにしてバリアフリーの時代になっていたことが奏効して、階段の
横に水平通路が取り付けられたわけだが、その後設計者はあの通路に
来てみたことがあるだろうか。そして、低い天井など意に介さずに、
水平通路しか歩いていない通行人を、どんな思いで見るのだろうか。

【去年の今日】余話§冷奴の揚げ玉のせ

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