秋話§芸術祭十月大歌舞伎~夜の部~

新しい歌舞伎座開場まで半年を切ってしまった。完成間近な歌舞伎座
を眺めながら、新橋演舞場十月大歌舞伎夜の部に行ってきた。右側に
連なる屋根には瓦が葺かれていたが、正面には瓦が葺かれていない。

↓だいぶ形が見えてきたが、正面の瓦はまだ
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というわけで夜の部は、曽我綉侠御所染から『御所五郎蔵』と『勧進
帳』の二本立て。

梅玉の五郎蔵――8月の事故で負傷の染五郎に代わっての五郎蔵――
は、さすがにいささか分別臭く、松緑の土右衛門とのバランスがよく
ない。芝雀の皐月も世話物っぽいなあと漠然と観ていたのが、最後の
“五郎蔵内腹切”で二人が同時に自害を果たそうとするあたりからが
俄然おもしろくなった。

皐月が心にもなく書く羽目になった退き状以来断絶していた二人の仲
が戻っていって臨終へと向かう様子が濃厚に演じられたと思う。そう
いえば、過去に2回観ているが“五郎蔵内腹切”は初めて。この一幕
があることで、話がきっちりと閉じてくれるのだ。

夜の部もう一本の『勧進帳』は消化不良になるような気がしたので、
潔く見送って劇場を出てお帰り。途中いわて銀河プラザで買い物をし
た後は新宿まで戻り、天麩羅を肴に酒食して帰宅。

ところで備忘録……七代目中村芝翫が亡くなったのは昨年10月10日。
明日は一年忌なのである。

【去年の今日】週話§日曜呟き~また三連休と定年と~

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