踊話§壽 初春大歌舞伎~夜の部~

土曜日16時開演の夜の部に行ってきた。ひらかな盛衰記『逆櫓』に、
仮名手本忠臣蔵七段目『祇園一力茶屋の場』と1時間半超の演目2つ
が連続してというタフな舞台。

画像

幸四郎が『逆櫓』の樋口次郎兼光と七段目の由良之助(團十郎の代役)
を続けて務めるというのはたいしたものだと感心はするが、どちらも
相変わらず聞き取りにくい口跡にストレスが溜まること。

そもそも、初めて観る『逆櫓』の筋がわからない。息子を別の子供と
取り違えたという前段があると知ったのは観終わった後なのである。
逆櫓だから源義経と梶原景時にまつわることだろうと思い込んで臨ん
だ自分が悪かったのである。

というわけで『逆櫓』は、次の機会を捉えてまじめに観ようと思う。

続いての七段目は、吉右衛門の平右衛門と芝雀のお軽の兄妹対面以降
が俄然おもしろくなった。足軽を芯になる役者が演じないと様になら
ないという舞台の妙を、吉右衛門が存分に演じて楽しませてくれた。

芝雀のお軽も、吉右衛門の芸にはまりこんで、これは!という舞台の
出来となった。今月の芝雀は、昼の部のおとくといい、お軽といい、
情愛の発露を十二分に堪能したのである。

最後“追い出し”演目は、他愛のない狂言話『釣女』で、それまでの
重厚ともいえる2つの出し物の後、さっぱりとした軽いデザートとい
う感じで幕。少しだけ気が楽になって帰宅できた。

《歌舞伎のトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック