楽話§白鵬~9回目の全勝優勝~

“荒れる春場所”と呼ばれる3月の大阪で、一人だけ無風のまま9回
目の全勝優勝を果たした白鵬である。

9回の全勝優勝は、8回で並んでいた双葉山と大鵬という昭和の大横
綱2人を頭一つ抜き去ったことになる。我々は、白鵬をして迷うこと
なく平成の大横綱と呼ぶことを躊躇しないのだ。

初場所の白鵬は調子が今一つで優勝を逃したが、映像をいくつか見た
ことと、本人の話からすると“後の先”あるいは、受けて取る相撲を
と目論んでいたらしい。

それが祟ったのかどうかは、結果が示していることである。後の先と
か受けるといったことは、意識してやることではないだろう。立合い
の結果として受けてしまった時でも、悠然と構えて勝つというのが、
本筋ではなかろうか。

……などということを白鵬が考えたか、気がついたかわからないが。
今場所の取り口は先場所と打って変わって、攻めの姿勢を貫いていた
と感じた。そんな中には、時天空との一番のように、時間前に立って
勝ったという取組もあった。

つまり要するに、相撲は考えて取るものではない、それは“小細工”
という範疇のものなのだということを、白鵬レベルの横綱が身をもっ
て知らしめてくれたということなのだ。

【去年の今日】諧話§一日一句~球蹴る乙女~

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