祝話§日本の都市美観を損ねるもの

神保町のメインストリート靖国通りから一本入った“さくら通り”か
ら電柱が撤去されてた。

日本の街の佇まいが雑然と取りとめないことは百歩譲って諦めること
にする――はなはだ不本意ではある――が、電柱と林立する各種自動
販売機は、これはもう都市美観を損ねる元凶である。

いや、大地震があった時には自販機の存在に感謝することになろうと
言う人も少なからずいるとは思うし、確かにそういう役割を果たすこ
ともあるだろう。だが、存在価値は認めつつも、体裁面の改善がもう
もう少しできないものかと思う。

常に目立とう目立とうという意識が強すぎるものだから、街並みから
も飛び抜けて見えてしまう……という自販機話はとりあえず納めて。

さくら通りの電柱がなくなった、それだけのことで、何と見通しがよ
くなったことか。通りの“美観”を損ねていた元凶は電柱だけではな
い。もっと始末が悪かったのは、通りの空中を我が物顔に走る電線の
蜘蛛の巣状態である。

あれが日本の街中における、地上から空を見上げた様子をかくまでも
醜悪に飾り立てているのだ。例えば建物の写真を撮ろうと構図を工夫
しても、電線はどこまでもついてくる。それこそ“電線を入れ込んで
うまいこと撮影するのだ”という苦し紛れの発想も飛び出しそうでは
ないか。

ついでに言うなら、地震が起きた時に電柱と電線は間違いなく邪魔な
存在として、いいところなどは何もないはずである。

【去年の今日】週話§日曜閑居~東京・春・音楽祭~

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