祝話§柿葺落六月大歌舞伎第三部[中]

[承前]

六月大歌舞伎も2時間超の長丁場『助六由縁江戸桜』のみとなった。

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本来だったら團十郎が助六を務めるところ、2月に亡くなってしまっ
たために、息子海老蔵に大役が回ってきてしまった。観る側としては
不安を抱えて客席に座る。

幕が開いて幸四郎の口上……ああ、芝居だけでなく口上すらも聴き取
れないとはどういうことだろうか。普通の声音で普通に声を出してく
れれば何の不満も感じさせないだろうにと思う。これが最初の躓き。

福助の揚巻、さすがに気負いがあるためか、台詞が汚くなるところが
あちらこちらに。揚巻が奥に引っ込んだところで50分。ようやく助六
の出となる。我々が座ったのは2階東桟敷の上段なので、揚幕こそ見
えないが、花道の9割方は見渡せる。助六を見るには絶好の位置では
ないか。

助六の下駄が所作台を踏む音がやけに大きい。父親の計ったように流
れるような一連の花道での所作に何度か陶然とさせられた身には、い
かにも乱暴で浅い動作に驚かされる、2004年海老蔵襲名の時は、もう
少し殊勝に動いていたと思ったが記憶違いということか。

先を続けようと思ったが心づもりの字数を超えたのでもう一回……。
                            [続く]

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