悼話§吉田昌郎さん(東電福一原発所長)

3・11の地震と津波で、絶望的な破滅状態に陥った原発に対して、腹を
括って対処した様子は記憶に残っている。

東電本社の腰が抜け、責任回避にして逃げ腰を続ける対応ばかりが目
立った中にあって、事態を何とかしようと立ち向かった姿勢は、当時
の東電首脳も今の首脳も持ち合わせていない胆力だったと思う。そし
て、誰よりも放射線の恐怖と対峙していたに違いない。

徒に彼を英雄視するような風潮には賛成できないし、そうしたからと
いって東京電力の為した過去の罪が軽減するわけでもないのだが……

そんな功労者の死に対して“放射線の影響はなかった”と言ってのけ
る関係者の厚顔無恥さには情けなさを覚えるのだ。彼の死は明らかに
原発からの影響によるものだと、なぜ認められないのか!

放射線は、脱原発の人間にも、原発推進の人間にも、左翼にも、右翼
にも……誰彼なく等しく降りかかるものなのである。

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