蝉話§クマゼミの世界~生態系の変容~

ニイニイゼミの初鳴きを聞いたのは2週間前のこと。しばらくは、あ
のもどかしくも延々と伸ばす“ジーーー”ばかりが耳についていた。

今週に入ったところでクマゼミが鳴き始めた。我が家と別のエリアで
は、ミンミンゼミも鳴いていたのだが、どういうわけかニイニイゼミ
とクマゼミの勢力が強いように思われる。

それにしてもとは既に何度か書いていることだが、この10年の間に、
クマゼミがすっかり東京に定住してしまったようだ。彼らが鳴くのを
初めて聞いた時は我が耳を疑ったが、こうして10年も経てば日常化し
ていることに気がつく。

もちろん、こういうことは子供の頃からの刷り込みで、生まれ故郷の
実家近くではアブラゼミとツクツクボウシばかりが鳴いていて、ミン
ミンゼミは少し離れた山のほうに行かないと聞くことができなかった
りした。

だから東京に出てきても、そんな数種類が鳴くという状況を長いこと
デフォルトだと認識して生きてきたので、10年前のクマゼミ乱入には
心底驚かされたのである。

変わることなどないと思っていた生態系が、ある日を境にして突然に
変化した様子を我々自身が目の当たりにしたという、そんな驚きも交
じっているということなのだ。

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