緑話§バイロイト騒動之記~今年も~

今年も7月25日がやってくる。ワーグナー生誕200年という記念の
年の晴れ舞台である。

去年は、開幕直前に『さまよえるオランダ人』のタイトルロールが鉤
十字のタトゥーをしていたというスキャンダルが明るみに出て、急遽
キャストが変更にという土壇場の騒ぎがあった。

今年はどうかと思っていたら『ニーベルングの指環』を演出するフラ
ンク・カストルフが現地新聞の取材に「音楽祭監督のカタリーナとエ
ファ・パスキエは『ラインの黄金』を演出するために9日間しかくれ
なかった……これでは旧東ドイツだ」と当局批判の発言を行ったので
ある。

さてさて、発言が事実であるとかそういうことは、他に判断材料がな
いのに何とも言いがたいものがある。まずもって1演目に9日間とい
う仕事の時間の内容がどんなものであるのか、それがバイロイトのス
タンダードなスケジュールなのかがわからない。

それでまあ、ちょっと意地の悪い見方をしてみるならば、演出家にと
って、26日に初日を開ける指環の舞台の出来が満足のいくものではな
かったのではないかという想像なのだ。

それで9日間しか時間がなかったと“苦し紛れのエクスキューズ”で
予防線を張ったんじゃないのというのが、はるか極東からの見立てと
いうことなのだが、その推測が当たっているかどうかは26日にわかる
であろう。

音楽祭の初日となる25日には『さまよえるオランダ人』が上演される
ことになっている。

《憬話§我々の“バイロイト音楽祭”2008.08》

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