街話§J街通信[86]讃岐うどん集中地域

[承前]

神保町の食はカレーだけではない。讃岐うどんの店も神保町交差点を
中心に4軒がそろっている。

交差点に近い一軒は一大チェーン系の店で、ここは安さで客を集めて
いると言っていいだろう。一番安い“かけうどん小”が105円、ト
ッピングに天麩羅を足しても300円でお釣りがくるというお財布に
優しい店なのだ。

2軒目は、神保町における讃岐うどんの先駆であるが、あれこれ種類
が多過ぎて収拾がついていないという印象がした。そして地下鉄へと
下りていく階段の途中にある店でランチを食べたが、今ひとつピンと
きなかった。

というところで、この一軒である。聞けば、本場讃岐でも有名店とし
て知られている店で修行した後に店を開いたが、評判が評判を呼んで
昼食時の行列は、すぐ横の小学校まで伸びるという有様である。

並ぶのが何より面倒なお年頃としては、時間を前倒しして出かけるこ
とにしているが、昼前20分ほどでも10人近い待ちとなってしまった。
これはまあ想定内というところ。

で、頼んだのはシンプルなかけうどん。一口すすり込んで、腰のある
喉越しに驚嘆した。他の3軒とは明らかに一線を画するクォリティの
高さなのである……ハイ・クォリティがゆえに値段もそれなりだが。

讃岐に行ったことはないが、おそらく本場のそれと肩を並べていると
考えても間違いではないだろう。軽々と喉の奥に滑り込んでいく感触
を味わいながら、これなら讃岐で何軒も何軒もはしごして、うどんを
うどんを食べる人間がたくさんいるのもむべなるかなと思ったのだ。
                            [続く]

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