愉話§モディリアーニ弦楽四重奏団

台風18号“マンニィ”が東日本を縦断するという三連休最終日、武蔵
野市民文化会館へモディリアーニ弦楽四重奏団を聴きに行ってきた。
プログラムは以下のとおり。

ハイドン:弦楽四重奏曲第67番 D-Dur『ひばり』Op.64-5 Hob.III:63
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調

---休憩---

ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調

[アンコール]
ショスタコーヴィチ:ポルカ
ホフシュテッター:セレナーデ

1曲目のハイドンは指慣らし&肩慣らしという感じで、ニュアンスは
控えめ、楽譜に忠実な演奏をというところか。それでも上質でバラン
スのいいアンサンブルだということはよくわかる。

2曲目のドビュッシーが、この日一番の聴きものではなかっただろう
か。翳りを帯びて沈潜するドビュッシーの音楽のデリケートな色合い
を丁寧に描いていったのは秀逸。とりわけ緩徐楽章の沈み具合は深み
へ深みへと我々を誘い込んでいくのだった。

最後のラヴェルは、ドビュッシーに比べるとやや作為が勝ち過ぎて、
音楽が動いてくれなかったように感じた。様々な細部を浮かび上がら
せたりする力は卓越してはいても、ラヴェルの音楽の勢いが殺がれた
ように感じたのは自分だけだっただろうか。もう少しシェイプされた
ラヴェルが聴きたかったところである。

実演とは試みの場である。音符を再現するだけでなく、新しい創造も
必要だという、そういう彼らの思いは伝わってきた。

アンコールは小技をきかせた2曲。いかにも優等生タイプと見受けら
れた彼らの“僕らだって冗談は言えますよ”みたいなセレナーデは、
チェロ奏者が楽器をギターのように抱えてのピチカート。

行き帰りには自動車を使った。台風の影響で京王線のダイヤが間引か
れ、時間が読めなかったのである。行きは車の通りも少なく40分ほど
で到着。帰りも似たような所要時間だった。二人分の電車とバスの運
賃よりも駐車料金のほうが安く済んだ。先々、武蔵野や三鷹へはマイ
カー利用推奨になりそうである。

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