安話§ドイツの日本料理屋という異和感

ドイツの日本料理屋には何度か入ったことがある。もっとも数年前ま
では日本料理屋には入らないという暗黙の約束をしていたこともあっ
たが、その縛りははなはだ曖昧なものになっている。

それで、せっかく行くのだったらそれなりにちゃんとしたものが食べ
たいというのもまた人情で、怪しい日本食だけは避けて通りたい。

何度となく書いたが、記憶にある最初は1998年にベルリンKaDeWeの食
料品フロアにあるイートインの寿司屋だった。その後、バイロイトの
日本食屋に2回入り、ラーメン屋はミュンヘンとベルリンでそれぞれ
一回ずつである。

それはそれとして、ドイツの日本料理屋がどうにも日本料理屋っぽく
見えないのである。理由は簡単で、あの堅牢なヨーロッパの建物と看
板の類がミスマッチで居心地が悪いのだ。

あたかも、異なる日本食が出てきそうな印象で、そうであるならば、
まだ中華料理の店に入るほうが、異和感は感じないような気がする。

日本にいて、ビル群の中に日本料理屋があっても、なぜかそういう感
じ方をすることはないのは不思議なことだが、何とも居心地の悪い雰
囲気が漂っているかのように感じられるのだ。

それは、外観の印象もあるだろうが、海外で食べる日本料理に対して
の不信感のようなものとが合わせ技になって“見た目の怪しさ”を倍
加させているような気がする。

和食がユネスコの『無形文化遺産』に登録される見込みということだ
が、この先に海外で食べる日本料理が、年々おいしくなっていってく
れることを望むものである。

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