不話§心謎解色糸~二月花形歌舞伎~

9時過ぎに西新宿の都庁前をスタートした東京マラソンのトップグル
ープが銀座に近づきつつある10時半過ぎに歌舞伎座入場。3回あった
休憩時間に大間越しで一般ランナーの奮闘を眺めた程度なのだった。

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[閑話休題]
歌舞伎のお話を続けよう……日曜日に書いたとおり、41年ぶりに上演
された鶴屋南北『心謎解色糸(こころのなぞとけたいろいと)』は、も
う少し脚色&演出して舞台にかけるべきだと思ったのだ。

粗筋はこのリンクを参照してもらうとして、筋立ては家宝をめぐって
の“もつれた糸”ということだが、肝腎の本筋が見えてこないのだ。
チラシをみると織田紘二の演出となっている。長年、国立劇場の歌舞
伎復活狂言の仕事に携わっていて、今回もそんな流れからの演出担当
になったのだろうが、残念ながら一通りは見せたものの、整理をして
すっきりわかりやすくというまでには到らずじまいなのだった。

ストーリーが展開して“おやおや”とか“へえー”と客を感心させる
力は、夜の部の白浪五人男のほうがはるかにあるが“色糸”には、そ
こまでの力はない。どうしても、この狂言を定番にしようという気持
ちがあるのなら、それ相応の作業が必要になるだろう。

実際に観ていても、一時間ほどの序幕でストーリーが見えてはこず、
冗長な感じは否めなかった。そんな中にあって染五郎が二役の早変わ
りをするものだから、人物の設定が頭の中で混乱しそうにもなってし
まい、わざわざ早変わりで客を驚かせる意味はないんじゃないのなど
とも思ったのである。

そんな舞台を観ていると、この先再演させる心づもりなどはないのだ
ろうなと思わせるような節も垣間見えたりして、ちょっと徒労感を覚
えた4時間なのだった。

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