舞話§ドン・キホーテ~パリ・オペラ座~

余裕を見て車で家を出たのが16時頃。中央道に入っていきなり事故渋
滞のノロノロにつかまってしまい、上野に着いたのが18時。ちょうど
よかったとはいえ、着くまではヒヤヒヤものだった。

18時30分開演、パリ・オペラ座バレエ団『ドン・キホーテ』を観た。
キャストは以下のとおりで、主役2人はエトワールである。

キトリ(ドルシネア):アリス・ルナヴァン
バジリオ:カール・パケット → ヴァンサン・シャイエ

エスパーダ:クリストフ・デュケンヌ
街の踊り子:ローラ・エッケ
ドン・キホーテ:ギョーム・シャルロー
サンチョ・パンサ:シモン・ヴァラストロ
ガマーシュ、キトリの求婚者:シリル・ミティリアン
ロレンツォ、キトリの父:アレクシス・サラミット
ドリアードの女王:アマンディーヌ・アルビッソン
キューピッド:シャルリーヌ・ジザンダネ

演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
指揮:ケヴィン・ローズ

さて何から書こうかと順番を考えたが、まずはバジルを踊ったパケッ
トが、足の負傷により1幕でリタイア。2幕と3幕のバジルは、プル
ミエールのヴァンサン・シャイエが踊った。1幕だけの印象ではパケ
ットのほうがバジルらしいキャラクターに見えたが、これは比較して
も意味のないこと。即座に代役が踊れるということに驚かされる。

1幕はドン・キホーテが旅立つまでのプロローグに始まり、市場の場
面へと移っていく。昨年末、エトワールに昇格したルナヴァンが登場
するが、踊りがやや硬く感じる。こんなものかと思っているところに
パケットが登場……軽い足さばきは、どことなくふわふわして見え、
何となく頼りないと思っていたら、リフトでふらついてしまった。

その時点で既に傷めていたわけで、2幕への休憩が二十分から30分に
延び、2幕の直前にバレエ団監督のルフェーブルが登場してパケット
の負傷代役をアナウンスした。同居人は、1幕でバジルが踊るべきヴ
ァリアシオンをバジルの友人(ファビアン・レヴィョン)が踊ったこと
に気がついて首を傾げていたのだが、すべてはそんな事情である。

おそらく1幕の間というもの、カンパニー全体が大きなストレスに包
まれたという感じではなかっただろうか、ルナヴァンが精彩なかった
ことも納得できた。2幕、3幕と調子を戻した彼女のキトリは、気合
十分のものだった。

長くなってしまうが、やはりヌレエフ演出の舞台はおもしろみに欠け
る。ステップがワンパターンだったり、ストーリーを垂れ流して冗長
だったり、舞台装置も衣装も暗めで、華やかさに欠けていたことには
不満が残る。

コールドまで見事なアンサンブルを見せるオペラ座だけに、そろそろ
新しい舞台を創ったらいかがだろうか。

終演時間は予定より10分延びて21時25分。帰り道は順調で、駐車場か
らちょうど1時間で我が家に到着した。

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