週話§日曜日乗~四月大歌舞伎昼の部~

歌舞伎座が新たに開場して早いもので丸一年が過ぎた。この一年も、
去年の10月を除いたものの、それ以外は月に一度は必ずという精勤の
日々なのだった。

そして四月大歌舞伎、7か月の病気休養から三津五郎が復帰する昼の
部の舞台を観る。

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富十郎、芝翫、雀右衛門という大看板の逝去に続いたのは、働き盛り
の勘三郎と團十郎の死だった。そればかりか、歌右衛門襲名を控えた
福助が倒れ襲名興行が頓挫。さらに仁左衛門が腕を痛め、三津五郎ま
でもがという……そんな一年、二年、三年だったのだ。

そしてようやく三津五郎が復帰。6月には仁左衛門も戻ってきてくれ
る。そんな看板役者2枚が欠けた中を支えてきた菊五郎や吉右衛門達
には本当にお疲れ様と言いたい。

何度か書いたことだが、新しい歌舞伎座の柿落としと時を同じくして
歌舞伎界は過渡期に突入したと思われる。これから5年、10年をかけ
て花形世代に精進してもらわなければならないのだ。

既に大歌舞伎を支えるベテラン勢は明らかに手薄になりつつある。も
ちろん、客席の片隅に座っているような人間が思わずとも、そうした
動きは現実のものとして見えてきている。

そうはいっても大看板には、まだまだ若手花形の大きな壁として踏ん
張っていただきたい。両者のバランスが取れてこその歌舞伎興行なの
だから。

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