気話§蚯蚓出~七十二候~立夏

立夏の次候“蚯蚓出(みみずいずる)”である。

子供の頃、大人達が小さいミミズを指して“メメズ”と呼んでいたこ
とが、突然に記憶の闇から浮かび上がってきた。

要するにイトミミズの類のことをまとめてそう呼んでいたと推察する
のだが、そんな限定的な呼称がいくつもいくつも存在していたことを
今さらながら思い出したりするのだ。

その筆頭が“オーシン”である。オーシンはツクツクボウシのことで
我々が子供の頃の田舎においてはツクツクボウシは存在せず、オーシ
ンのみが存在していたのである。

子供の耳には“ツクツクボーシ!”と聞えず“オーシンツクツク!”
とという鳴き声に聞えてしまった誰かが、ツクツクボウシをしてオー
シンと呼んでしまったのだろう。

正式名称がツクツクボウシと知ったのは、小学校中学年の頃に買って
もらった昆虫図鑑を通じてのことで、子供にしてみれば“オーシン”
以外に名前があるなどとは考えてもいなかったので、相当にうろたえ
た記憶がある。

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