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zoom RSS 浄話§竹本住大夫〜恋女房染分手綱〜

<<   作成日時 : 2014/05/13 00:00   >>

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日曜日、皇居前隼町の国立劇場小劇場で行われている、五月文楽公演
“七世竹本住大夫引退公演”と銘打たれた第一部に行ってきた。ここ
で書いたように住大夫は今年90歳になる。

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幸運にも手に入ったチケットは最後列18列目と、人形を見るには遠め
だが、義太夫語りを聴くには何の問題もない……過去に何回か来た時
も、ほとんど最後列に座ったのだ。

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住大夫が務めるのは『恋女房染分手綱』“沓掛村の段”の切である。
以前、歌舞伎座で十段目『重の井子別れ』を観ているので、何とかな
るかと思ったら、この日の六段目と七段目は、重の井の件のさらに前
段階だったのである。

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“前”を務めた文字久大夫から盆が回って切の住大夫が登場すると、
一段と、という以上に大きな拍手で迎える満員の客席之圖なのだ。

住大夫を最後に聴いたのは10年くらい前のことで、間もなく80歳をと
いう彼の義太夫は、第一声から劇場空間の空気を一変させ、一つ一つ
の言葉が我が身に染み通るような……それは得難い体験なのだった。

それから10年。残念ながら衰えは隠せず、本人の思いと実際に出てく
る義太夫とがかみ合わないと感じた出だしを聴くことになったのだ。
だが徐々に折り合いをつけ、ペースを取り戻していくことで、住大夫
の語りが姿を現してきたのである。だが、文楽の実演経験が五本の指
程度の人間が感じ取れたのは残念ながらここまででしかない。

それでも、かつての光芒を記憶する人間にとっては“修行して積み重
ねたものが出せなくなってきた”という引退の弁が実に理解できる、
そんな住大夫の“切”を聴きながら、引退という言葉を納得して受け
入れることになったのである。

2年前、志半ばで天に昇っていった勘三郎がやり残したことばかりだ
ったことを考えれば……ここまでやれば十分です。本当にありがとう
ございますと、感謝の言葉で引退を見送りたいと思った。

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