連話§ワタシの酒肴[79]焼き鳥

[承前]

焼き鳥がメインのつまみかというと、微妙に違うなあと思っている。

焼き鳥屋という業態の居酒屋には、あまり行くことがないからだとは
思うのだが、それでも焼き鳥を肴に酒を呑むことが嫌いなわけではな
い。

注文するのは、いわゆる焼き鳥の“もも肉”であったり、ねぎま、そ
れにつくねといったところ。それに野菜ものでシシトウ、にんにく、
じゃがいもあたりだろう。

もちろん、これだけ食べると満足度はかなり高くて、それ以外には、
せいぜい冷奴とか冷やしトマトみたいな箸休めがサイドにあれば十分
である。

もも肉は塩で、ねぎまはタレだったり塩だったりと一定しないが、食
べ飽きせずに酒が進むのは塩焼きのほうで、ビールにも日本酒にも相
性は抜群なのだ。

実は幼少の頃に焼き鳥で痛い目に遭っている。保育園に通っていたく
らいだったと思うが、父親に連れられての銭湯帰り、焼き鳥屋でレバ
ー串を食べさせてもらうのが、たまの楽しみだった。

ある日、何を調子に乗ったものか、数本のレバーを平らげて帰宅した
ら、食べ過ぎで腹を壊してしまったのだ。それがトラウマになって、
ずいぶんと長いこと焼き鳥が食べられなくなってしまったのである。

その後、焼き鳥が食べられるようになるまでに20年以上の年月を必要
としたのだった。
                            [続く]

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