街話§J街通信[99]居酒屋初訪問之圖

[承前]

長いこと昼の定食屋だとばかり思っていた店が、なかなかいけそうな
居酒屋だと知って、いそいそと出かけてきた。

白山通りを水道橋に向かって左側を進み、半ちゃんで有名なラーメン
屋の路地を入ったところにその店はある。開店時間の18時ほぼちょう
どに暖簾をくぐって店に入ると、9席ほどのL字カウンターがあり、
厨房には店主一人でやり繰りをしているのだ。ちなみに全席禁煙。

もちろん生ビールを1杯。喉の渇きをいやしているところに、お通し
として小肌と平目の一口寿司が出てきた。しっかりとした酢飯の味に
ビールが進む。

半分ほど呑んだところで茶豆を注文。人心地ついた頃にはカウンター
の半分が埋まってしまっていた。込み合ってくると店主一人では料理
の出が遅くなるだろうと先回りをして自家製からすみを注文し、合わ
せて越後の地酒“巻機”を一合もらう。

茶豆を食べ終わるタイミングでからすみ登場。久々の再開にさっそく
口に運ぶと……やや甘めの味付けに、ちょっと意表をつかれてしまい
そうになってしまった。まずくはないけれど、自分がイメージしてい
るからすみとは微妙な温度差があったのだ。

巻機はサラリとした呑み口が夏らしく、もう一合頼んでしまった。そ
れにしてもいい店である。これまで呑みに来なかったことを後悔した
のはもちろんで、この先一年ほどの神保町暮らしだが、せいぜい通っ
てみようと思った。

……というところで“J街通信”が99回を迎えた。この先も続けるの
はもちろんだが、タイトルを変えて連載を継続するつもりである。
                            [続く]

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