悼話§F・ブリュッヘンさん(音楽家)

リコーダーやフルート・トラヴェルソの演奏家でもあり、指揮者とし
てのキャリアも長かったフランス・ブリュッヘンが亡くなった。

享年七十九

彼の実演を初めて聴いたのは1975年。麹町の都市センターホールで、
バッハのフルート・ソナタのリサイタルだった。何というか物足りず
に拍子抜けした記憶が残っているが、それはもうひとえに都市センタ
ーホールの大きさとデッドな音響のゆえなのだと今にして思うのだ。

その時が“古楽器演奏”を聴いた初めてで、その後の自分自身の興味
へと繋がる種が蒔かれたといえるだろう。

ほどなくブリュッヘンは指揮者としてのキャリアをスタートさせた。
彼と手兵の18世紀オーケストラを聴いたのはいつのことだっただろう
か記憶は判然としないが、その時のシューベルト交響曲第4番“悲劇
的”の闊達な演奏は印象深いものがあった。

彼が録音したものでのお気に入りはヘンデルの木管ソナタ集と、ライ
ブ録音によるベートーヴェンの交響曲第1番を挙げておきたい。特に
ベートーヴェンの終楽章は“これぞ疾風怒濤!”を見事に具現化した
快演である。

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合掌

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