好話§秋はブラームス・・・でしょうか

音楽には“季節感”のようなものがあるのだ。今、具体的にこれは!
と挙げることができそうなのは、ブラームスは秋でしょうね、という
ものである……そこで一言。

つい先週の日曜日。午前で用事は終わり、午後はのんびりと音楽でも
聴きましょうとなり、さて何を聴こうかという時に自然に手が伸びた
のがブラームスのクラリネット五重奏曲なのだった。クラリネットは
アルフレート・プリンツ、それにウィーン・フィルのメンバー達で。

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9月上旬に聴くのは、まだ少し早いかのなというところだけれども、
聴き始めてしまえば、しっとりとしつつも寂しい秋の様子が浮かび上
がってきて、日頃はドライな人間をもって任じている己自身の中に、
センチメンタルという語彙が芽生えてしまってどうしましょう……と
いうことになってしまうのだ。

勝手かつ適当に描いているブラームスの音楽像はといえば、これはも
う“秋の残照”という、かなり具体的な時間帯まで固定化されるので
ある。

そうかなと思いながら五重奏曲に続いて交響曲第2番を聴いてみる。
快速の終楽章はともかくも、1楽章から3楽章までは、どう逆立ちを
しようが秋の午後なのだ。というわけで、窓の外の風景に加えて、耳
の奥まで秋で満たしてしまった。

……もっとも、交響曲第4番終楽章のように、冬の北ヨーロッパが見
せる峻厳かつ荒涼と凍てつく大地と、吹き荒れる雪混じりの風という
風景を聴かせる音楽もあったりはする。

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