布話§ヤルヴィ&ドイツ・カンマー[Ⅳ]

[承前]

パーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメ
ンの来日公演、ブラームス・ツィクルス本プログラムの最後に交響曲
第4番が演奏されたのだ。

強奏になると、ほとんどフル・オーケストラではないかという音量か
ら、小編成の強みを生かした弱音の世界まで……このオーケストラが
持つ特徴を余すところなく発揮した演奏を堪能。

特に2楽章のダイナミックレンジの広さ。はるか遠くを見つめている
ようなヴィオラ2本が奏でる音楽が、こんなにも美しいものだったの
かと、通り一遍の演奏だけでは気がつかない多くの音楽が溢れている
ことに気づかせてくれたヤルヴィとドイツ・カンマーなのであった。

オケを煽りまくるヤルヴィの本領が見られたのは第3楽章の終わり近
く。ポーン!と軽くジャンプした後に地団太を3回ほど踏んだあたり
……あるいは、もっともっとオケを煽って引き出したいものがあった
のではと感じたりもしたのだが。

終楽章シャコンヌ……奔流が一気呵成に最後の音へとなだれ込んでい
った後、拍手の熱狂が続いたのだった。

3日目までハンガリア舞曲2曲というアンコールは、最終日も3番、
10番と演奏されたが、さらにシベリウスの『悲しきワルツ』が追加さ
れた。もちろんヤルヴィへの“一般参賀”もあり、彼とオーケストラ
が確実に日本のファンを増やしているという事実も確認できたのだ。

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