悼話§木之下晃さん(音楽写真家)

我々クラシック音楽ファンにとって、一目見ればすぐに木之下晃撮影
だとわかる、そんな音楽家の一瞬を白黒ネガにこだわって表現し続け
たのだった。

木之下がコンサート会場で、カメラと三脚、その他の機材をセッティ
ングするところに出会ったことがある。彼自身も黒い服を身につけて
いるのが、彼の写真とクロスオーバーして、いかにもらしいという記
憶がある。

コンサート本番における撮影は、様々な制限の中で神経をすり減らし
ながら行われたと思うが、そんな苦労を微塵も見せることなく、音楽
家の実像を撮影し、メディアに載せて我々に発信し続けたのだった。

今、改めて彼が撮影した何枚かを眺めると、そこにいるのは“20世紀
の音楽家”かほとんどであることに気がつく……“今世紀の音楽家”
を撮影しなかったわけでないのはもちろんのことだけれど、木之下の
写真表現と20世紀に全盛だった音楽家の存在感が、独自の写真世界を
構築したのである。

ここ数日というもの、訃報が相次いでいる。1月18日には中日ドラゴ
ンズでスラッガーとしてならした台湾出身の大豊泰昭が51歳で逝去。

20日には、1984年のロサンゼルスオリンピックと88年のソウルオリン
ピックで金メダルを獲得した柔道の斉藤仁が54歳で逝去した。

合掌

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