雅話§百人一首考[9]~はなのいろは~

[承前]

小野小町(おののこまち)

花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに


気まぐれに百人一首のエントリーを始めているうちに一か月が経とう
としている。今の目論見としては、週2回のペースで書き進められれ
ばいいと思っているので、今のところ順調と言えるだろう。

九首目にして小野小町が登場……女性歌人は持統天皇に続いて2番手
ということになる。ちなみに百人一首に取り上げられた女性歌人は、
全部で21人。これを多いと見るか、少ないと見るか、さてどっちだ。

“三大……”なるものの適当さ&根拠のなさは眼を覆うばかりだが、
小野小町もまた“三美女”の日本代表として、クレオパトラや楊貴妃
と並べられているわけだが、実際にどれほどの美女であったものか。
資料が残っていないから判断のしようがない。

だが「花の色は」の歌を読んだ限り、自分の容色が衰えていく様子を
嘆いていることが見て取れることから勝手に推測して、当時の男性を
惹きつける容姿を持ち得ていたことは、自他ともに認めていたことと
考えてよさそうな気がしている。

それが今の時代に“神保町小町”とか“赤坂小町”だどと喧伝される
様は、ずいぶんと美女指定もインフレと考えることもできそうだが。
                            [続く]

《百人一首のトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック