狸話§冷やしタヌキ蕎麦~既に~

都心の水銀柱が軽々と20度を超えた月曜日の昼。上着を羽織って表に
出たら何となく暑いなあと感じて、我が心が命ずるままに蕎麦屋に入
って注文したのは冷やしタヌキの蕎麦だった。

浅めの丼に冷や締めた蕎麦、揚げ玉に蒲鉾と胡瓜の千切りをのせたと
ころに冷えた蕎麦つゆをかけて出される冷やしタヌキは、真夏ならず
とも、桜の季節から既に口が欲しがるようになっているのだ。

食べる時は、山葵をつゆに溶かし、刻み葱を多めにしてすすり込む。
歩くだけでも汗ばみそうな日だったから、ちょっとひんやりした味わ
いがありがたい。

出勤した時の昼食で、冷たい料理はというと蕎麦屋で食べるものくら
いだったりする。冷やし中華は値段と充実度が乖離していて、ほとん
ど食べたことがない……あの程度だったら、スーパーマーケットで売
られているのを買って家で作っても似たようなものではないかと思う
くらいである。

ご飯類はみんな温かいものばかりだし、昼に寿司を食べるわけでもな
いのだ。まあ、週に2、3回食べても飽きるわけではないから、この
先真夏から秋口あたりまでは、陰りを見せる食欲をかきたてる冷やし
タヌキが活躍してくれることだろう。

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