雅話§百人一首考[29]~こころあてに~

[承前]

凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)

心あてに 折らばや折らむ 初霜の
置きまどはせる 白菊の花


きれいな歌だなあと素直に思う。白菊の上に初霜が降りて見分けがつ
かなくなってしまったよ……という、他愛のない一首だけれど、その
中に日本人が持っている季節の移ろいに対する感受性の存在をみとめ
ることができる。

それにしても、凡河内(おうしこうち)という姓、躬恒(みつね)という
名は何とも珍しいというか、百人一首に触れた12歳頃は読むことがで
きず、解釈本を通じて“おうしこうちのみつね”なる読み方を覚えた
のだった。
                            [続く]

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