雅話§百人一首考[31]~あさぼらけ~

[承前]

坂上是則(さかのうえのこれのり)

朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに
吉野の里に 降れる白雪


壬生忠岑くんに続いて、坂上くんも朝帰りの歌ですかというのが考え
過ぎというのは、そうだと思うけれど……誰が好き好んで、夜の明け
切らない時に降った雪のことを歌に詠むものかと小一時間なのです。

2回連続して登場した「有明の月」とは、月の出が遅いから夜が明け
ても天空に月が浮かんでいる“明けても月がある”ということで、九
州は有明海の上に浮かぶ月のことではない……という勘違いを長いこ
としていたのは秘密だ。
                            [続く]

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