悠話§定年直前旅[7]ヴィース教会-下-

[承前]

出発して1時間半が経過したところで、ようやく道路標示にヴィース
巡礼教会が出現した。やれうれしやもうすぐだと、さらに車を走らせ
るとT字路に行き当たった。眼の前の行き先表示には、左:ヴィース
巡礼教会とあった。ところがカーナビは右へという指示だった。

同居人が首を傾げるのもかまわず、ここまで指示どおりに走ったのだ
からと、特に何も考えずカーナビの指示に従ったのだ。

……そこに待っていたのは、緩やかな起伏続く牧草地の中を走る未舗
装の農道だったのである。入ってしまったものはしかたがない。これ
も巡礼の道であるなどと訳のわからないことをつぶやきつつ、数分ほ
どで会堂が見えてきた。

画像

奮闘2時間、100%カーナビのおかげで迷うことなく(?)ヴィース巡礼
教会にたどり着いた。ちなみに“ヴィース”とは、草原という意で、
そのまんまなのである。

画像

駐車場に車を停め、身繕いをして教会の中に入る……おおおっ!とい
う壮麗さは、我々が最も苦手とする類の装飾の連打なのだ。もっとも
人里はなれた郊外に建っているから、会堂内はさほど巨大ではなく、
真ん中あたりでぐるりと見回しても、こんな規模でしかない。

画像

異教徒ではあるけれど、詣でたからには献灯をして、土産代わりにと
細工された蠟燭2本を2オイロで買い求めて会堂を出た。滞在正味は
15分足らずではなかっただろうか。

画像

表に出ると、こんな風景が広がっている……真ん中のとんがった嶺の
連なるあたりにノイシュヴァンシュタイン城があるはずで、その距離
20km足らずである。

帰りもナビのおかげで何ら迷うことなくすんなりと滞在するホテルに
戻ることができたのは技術の勝利と言うことができるだろう。
                            [続く]

《海外旅行のトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック